『交通事故』会社役員・取締役の休業損害

広島の弁護士、齋藤法律事務所です。

給与所得者が交通事故で欠勤した場合、会社から受け取るべき税込み額の収入を基準にして休業損害(休業補償)を計算します。

そうすると、会社役員(取締役)の場合も役員報酬を基準にして休業損害(休業補償)を計算すればよさそうだと思えます。

しかし、実務上は、役員報酬を、実際の仕事の対価である労務対価部分と、役員だからということで受け取る利益配当部分とに分けて、労務対価部分だけを休業損害の基礎とするという扱いが取られています。
必ずしも役員報酬の全額が休業補償の対象になるわけではありません。

具体的には、役員報酬額の60%、80%など、役員報酬額の何割かを労務対価部分として休業損害(休業補償)を計算します。
ですから、労務対価部分をなるべく多く認めさせるのがポイントです。

裁判では、その取締役の地位や、他の取締役・従業員の職務内容や報酬額、給与額等、様々な事情を考慮して、割合を決めることになります。

広島 齋藤法律事務所 弁護士齋藤有志

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